桜咲く（成増）

●桜咲き自然災害立ち向かう　　　雁宕

近くの公園に桜が咲いた、毎年決まった時期に咲くが、今年は咲いて欲しくなかった。

【添削】

●初花や被災地創造プロジェクト　　塾長

大先輩(77歳）

　　　
●一回り離れし干支の寒き夜　　　雁宕

　一回り違う先輩と歩来で会う、この成増の大地主だそうだが酒癖の悪さでも有名な方だそうだ、でもお互い長生きをしたい。

【添削】

●一回り上の齢や春火鉢　　塾長

被災地を想う

　　　
●遅咲きの被災地想う梅の花　　　雁宕

　今日、スポーツクラブへ行く途中、知らない人の庭に力強い枝に梅の花が咲いていた、今頃あれだけの被災を受けた東北にも梅の花が咲いているような気がする。

【添削】

●被災地は七難八苦梅ひらく　　塾長

買い溜めに思う

　　　
●買い溜めし太る婆の醜さよ　　川柳

　震災後2週間、ほとんど毎日スーパーに通っている。ほとんどの生活物資も潤沢に出回っているがトイレットペーパーが今日やっと買うことが出来た。しかし、ミネラルウォータが無いが1ケ月前に秩父の満願の湯を汲んで来たので問題無いが困っている人の心中を察する。

【添削】

●買い溜めに走る女や蓬摘む　　塾長

買い溜め

　　　
●買い溜めし消費期限の細魚かな　　　雁宕

　近くの友達を飲み会に誘ったら、女房の買い溜めの食材の消費期限が過ぎてパニック状態だそうだ。

【添削】

●買い溜めの水針魚の賞味期限かな　　塾長

歩来（冨美子ママ）

　　
●放射能春光あびて飛びにけり　　　雁宕

　昨夜はクラブの先輩と飲みに行った、そこえ昔世話になったスナックのママと孫が遊びに来ていた。このような可愛い子に放射能はあびせたくない。

【添削】

●放射能飛び散る空や春寒し　　塾長

春旅行（ニューヨーク）

　　　
●春分にマテンロウへの道開く　　　雁宕

4月8日から16日まで、友人を訪ねてニューヨークへ行くことにした。念願であったナイアガラの滝・自由の女神・再三映画の舞台になったエンパイアステートビルの見学が楽しみである。

【添削】

●道開く摩天楼はも風光　　塾長

かめだけ駅（駅長蕎麦）

　　

●めぐり遭う駅長蕎麦の雪電車　　　雁宕

　　　　

　一時間に一本の間隔で一両編成の電車が来る、その待ち時間に蕎麦を作って乗客に振舞っている駅長さんがいる駅で有名だそうだ。のどかで微笑ましい。

【添削】

●駅長の蕎麦打つ駅やなごり雪　　塾長

江～姫たちの戦国

【お市の方の辞世の句】


さらぬだに
うちぬる程も
夏の夜の
別れを誘ふ
ほととぎすかな
ほととぎす：
ほととぎす：抱卵と子育てをウグイスなどの仮親に託す鳥である。

●谺して別れを誘ふほととぎす　　塾長

２１７時間振りの救助

　　　
●救助受け江と共に泣けにけり　　雁宕

　80歳の祖母と16歳の孫が9日ぶりに救助された、信じられない生命力である、消防のレスキュー隊に感謝する。又、18時からBS-3で「江～娘たちの戦国」が放映されていた。お市の方の自決にも涙が止まらなかった。

【添削】

●祖母と孫助け出されし彼岸かな　　塾長

出雲大社本殿

　　　
●本殿の高さを誇る春神儀　　　雁宕

　

　採掘した柱の強度から48mの高さに御本殿が建立されていたようだ、3次元で復元させる提案を行っている。（MR技術）

【添削】

●本殿は十六丈や海猫渡る　　塾長

カツカレー（足立美術館近く）

●初春に思い出多しカツカレー　　　雁宕

※河童橋秋風の中カツカレー　　浩一

　4年前上高地で俳句ボクシングを行った、その時優勝した※を選んだ塾長と投句者の話題になり急遽、昼食はカツカレーになった。

【添削】

●思い出の一句料峭のかつカレー　　塾長

お土産館（足立美術館）

　　
●春を待つ尼子の里のにごり酒　　雁宕

　何故か、足立美術館傍の食道でカツカレーを食べ美術館を見学した後、お土産館に寄る。

【添削】

●春暖炉尼子の里のにごり酒　　塾長

宍道湖（しじみ館）

●小雪舞い西風向かう白兎（はくと）波　　雁宕

　今日から通常の生活に戻った、1週間の買い溜めも一段落して朝全ての食材が手に入った。島根紀行の写真の整理に入る。

【添削】

●風花や白兎波立つ神の湖　　塾長

庭の湯（白木蓮）

●天を指す白蓮（びゃくれん）眺め湯に浸かる　　雁宕

　昨夜は飲み過ぎたので、体力を回復させる為「庭の湯」へ行く。露天風呂の前に大きな白木蓮が花を付けていた。

【添削】

●めらめらと白木蓮や野天風呂　　塾長

炉端かば（新橋店)

　　　
●被災者に友集まりし献杯す　　　雁宕

巨大地震の発生後1週間家に閉じ籠っていたが、大阪から帰って来た後輩を囲み新橋で情報交換会を行った、良き友達である。

【添削】

●三月や被災者あまた献盃す　　塾長

炉端かば（刺し盛り)

　　　
●刺し盛りに本店超える蟹の足　　　雁宕

　先週9日に安来本店で食べた刺身の盛り合わせが美味しかったので新橋支店でもオーダーをしてみた、同じ3～4人前で2,000円は安い。本店に負けないように頑張っている新橋支店は立派である、応援したくなるようなお店である。

【添削】

●磯桶の栄螺こりこり刺身かな　　塾長

大寒桜（日比谷公園）

　　　
●春を呼ぶ和む心の寒桜　　　　雁宕

　桜田門から日比谷公園を横切って新橋へ向かう、途中公園内に目を見張る大寒桜が満開であった。

【添削】

●寒桜咲いてこころの和みをり　　塾長

自衛隊の放水

　　
●寒空に株価も上がる放水か　　雁宕

　朝、福島原発に自衛隊のヘリが放水している画面が飛び込んだ。日経平均株価は－400円でスタートしたが放水のニュースと共に－200円に戻した。自衛隊よ頑張れ！

【添削】

●自衛隊の放水むなし雁供養　塾長

陳列棚（ダイエー）

　　　
●我先に買い溜め寂し冬の朝　　　雁宕

昨日に続きダイエーに買い物に行くが、棚に品物が無い。（特に、カップラーメン、缶詰、パン類、）掛かりの人に聞くが入荷も無いそうだ。

【添削】

●買い溜めのつづいて雪の別れかな　　塾長

祖母の味

　　
●肉じゃがの寒さに勝つは祖母の味　　　雁宕

始めて、計画停電(18:20～20:30)を経験した、非常食として祖母が良く作ってくれた今で言う吉野家の牛丼を作っていた。

【添削】

●雁風呂や祖母の肉じゃが非常食　塾長

計画停電（成増）

　　
　　
●被災地と分け合う灯り寒き夜　　　雁宕

　今日始めて、PM6:20～8:30まで停電になった、被災地で苦労されている人の気持ちを多少なりとも理解出来た、被災者に多少なりとも協力しているようで不満は出ない。

【添削】

●被災地のごとき灯りや海猫渡る　　塾長

茶花を頂く（江別）

　　　
●椿添え自然の猛威茶花和む　　　雁宕

　叔母から写メールを頂く「鳥取の方から送られてきた椿お目にかけます。侘び助系の乙姫と言う椿です。小さく底深く花びら一枚白いボカシです。自然はこんな可憐もむごい事もするのですネ」

【添削】

●天変地異津波地獄の椿かな　　塾長

大震災

　　
●手が震え息子に電話祈る母　　　雁宕

　震災地から東京に住む息子に電話をしている母親だそうだ、並ぶ後ろの人の顔が目に入り涙が止まらない。

【添削】

●鰆の海よ津波の母の電話かな　　塾長

福島原子炉

　　
●寒さ耐え静かに眠れ原子炉よ　　　雁宕

　既に停止している原子炉が騒いでいる、電気の供給に被災者を救うのが原子炉ではないか何故水素爆発するのか分からない。

【添削】

●原子炉がモンスターとなる受難節　塾長

大震災（東北）

　　
●震災に想像絶す寒き夜　　　雁宕

　見たことの無い映像がテレビから流れている、茨城に住む友と連絡を取る。状況から判断して雨が降らない事を祈る。

【添削】

●津波火災恐怖に沈む余寒かな　　塾長

巨大地震（東北）

　　
●大地震緊急字幕うろたえる　　　雁宕

M8.8の巨大地震が発生した、我が家の揺れも激しく立ってられなかった。それにしても事前（10秒前）に緊急放送があったが、何も出来ない自分に不甲斐なさを感じる。

【添削】

●濁流の津波爪痕鳥雲に　　塾長

出雲大社

　　
●出雲にて三福人の初夢か　　　雁宕

本殿は改修工事の為拝めなかったが、出雲行を計画して2年近くして夢が叶った。

【添削】

●斑雪の社詣での三福神　　塾長

絶唱（悲恋小説）

　　
●絶唱の舞台の道に雪が舞う　　雁宕

　奥出雲に糸糸原（いとはら）記念館がある、その門から巨木に囲まれた道で浅岡ルリ子が葬婚行列を行って多くの人の涙を誘ったそうだ。

【添削】

●風花の金屋子神社の分祀かな　　塾長

出雲大社（十九社）

　　
●冬景色神議の神事神の宿　　　雁宕

　全国の神様が10月（神有月）に出雲に集まる、その時の神様の宿だそうだ。（末社）

【添削】

●春浅し出雲を守る十九社　　塾長

砂の器（亀だけ）

●参道の白いジュータン踏みしめる　　雁宕

　松本清張原作の「砂の器」の舞台になった、亀だけの石碑を見学する。

【添削】

●「砂の器」のロケ地はも春の雪

かば（安来本店）

●風花舞い刺し盛り眺め目で食す　　　雁宕

8日から3泊4日で島根県（安来・出雲ーー）へ行く、3～4人前の刺身盛り合わせが2,000円とは安過ぎる。

【添削】

●風花の彩とりどりの刺身かな　　塾長

きぶし咲く（江別）

　　
●木五倍子咲く茶道歩みて西想う　　　雁宕

江別に住む叔母から茶花として椿ときぶしを飾った写真が送られて来た。
遠く、京都・関東を想う気持ちが伝わる。

【添削】

●利休の京の都見ゆ花きぶし　　塾長

お雛様（庭の湯）

　　
●願わくば娘欲しさの雛祭り　　　雁宕

3月3日は雛祭りであった、過ぎてしまったが今週始めに行った豊島園の庭の湯に飾ってあった雛段の写真を引っ張り出した。

【添削】

●女子会の慈悲と親友雛祭り　　塾長

六面山椒壺（がんこ）

●春まじか壺を眺めて作者見る　　　雁宕

上野「がんこ」の個室の飾り窓に目を見張る壺が置いてあった。絵画・書道・陶芸ーーーは作者を見てから展示物を見るが、全て逆のような気がする。

【添削】

●啓蟄の壺を眺めて上野かな　塾長

がんこ（上野）

　　　
●桜待ち祝杯挙げる友多し　　　雁宕

　昨日は独立して頑張っている後輩(55歳）を励ます為に現役の本部長を入れ上野で飲む。英国向け新幹線が規模を縮小しながらも契約出来そうで祝杯を挙げる。

【添削】

●白酒や英国向けの新幹線　　塾長

東洋技研（名古屋）

　　
●夢叶う新社殿にも春よ来い　　　雁宕

　30年近く前に、一緒に働いていた先輩がスピンアウトして会社を設立した。会社の業績に伴い2～3の貸し事務所を移転して来たが、最近自前の建屋に引っ越した。後輩が名古屋出張の際カメラにその新社屋を収めてくれた、感謝感激である。

【添削】

●新社屋の夢を叶えて畦青む　　塾長