大晦日

●ゆく年を一人で暮れる除夜の鐘　　　雁宕

　今年も今日で終わる、定年を迎えてから年明け早々に4年になる。来年は新の第二の人生に突入したい。
近くの川越街道沿いに建立されているお地蔵様に、今年の懺悔と来年の抱負を語った。

【添削】

●お地蔵に懺悔して待つ除夜の鐘　　塾長

にごり酒（むさし野）

●忘年会麹が残る祝い酒　　雁宕

　先日行った「鮟鱇鍋の会」でお店の大将の自作のにごり酒を御馳走になった。鍋の味・待遇全てに「心」を感じる。
その関係で、この地区では一番繁盛している。

【添削】

●にごり酒御馳走になり年惜む　　塾長

新橋（汽車ポッポ前）

●新橋に電飾光り雪を待つ　　雁宕

　今日は28日である、友人の住む旭川は積雪40cmだそうだ、雪を待ちこがれる我々と違って、その苦労が思い起こされる。

【添削】

●新橋のイルミネーション六の花　　塾長

忘年会（大地）

●年忘れ思いを馳せるディープかな　　雁宕

　一昨年、中山で開催された有馬記念にディープインパクトを見に友人と足を運んだ、結果は惨敗であったが、そのディープインパクトがJAの新橋ビルに飾ってあった。
名馬はいつになっても素晴らしい。

【添削】

●足運ぶ有馬記念や年忘　　塾長

鮟鱇鍋の会（神立）

●鮟鱇を囲みし笑顔ゆく年か　　雁宕

　24日クリスマスイブにHS会で恒例になった鮟鱇鍋の会に参加した、予想以上の参加者で盛り上がった。

　　

【添削】

　　

●鮟鱇を囲みし鍋や暦果つ　　塾長

大地のママ（新橋）

●乾杯に心を感ず冬野菜　　雁宕

　偲ぶ会の後、一人で飲みたかったので行きつけの新橋「大地」に足を運んだカウンターに出ている惣菜にママの作る心を感じた。料理は食材も大事で有るが心である。

　　

【添削】

●乾杯の余韻を胸に蕪蒸　　塾長

忘年会（新大久保）

　　
●年忘れニュースを聞いて盛り上がる　　　雁宕

　久し振りの投句で有る。
昨日は現在勤めている会社の忘年会を行った、その席で年明けからの新しい社長の人事を聞く、願っていた人が社長になり、気分良く酒（白酒バイチュウ）が飲めた。
　　
【添削】
　　
●新人事社長発表年忘 　塾長

偲ぶ会（六本木）

●偲ぶ会成就の冬に日が昇る　　雁宕

　今日は昔、大変世話になった人の偲ぶ会を行った。プロジェクターに写真を写し皆様の思い出話に耳を傾けた。

　　　　

【添削】

　　

●冬の日やプロジェクターに偲びけり　塾長

鳥谷満雄さんを偲ぶ会

　　
●偲ぶ会行く年来るも思い出か　雁宕

14日に偲ぶ会を催す、日立戸塚工場でNHKが愛宕山から発する電波を
始めて工場の屋根裏で受信した人である。
「飲水可思通井戸」である。
　　
【添削】
　　
●虎落笛屋根裏電波偲びけり　　塾長

２０３高地

●乃木の子が旅順に死すも雪が舞う　　　　雁宕

　OSをWindows 7に変え、液晶ディスプレイを21.6インチに変えた。全ての写真が新鮮に見えて来る。

昔の写真が胸を打つ。

しかし、環境を変えることがこのように素晴らしいとは予想していなかった。

　　

【添削】

　　

●舞ふ雪や旅順は眼下の射程距離　　　塾長

秋葉原（佐久間橋）

●佐久間橋水路の後に落葉散る　　　雁宕

　数日前にタモリが秋葉原を散策した番組を見た、いつも通る秋葉原駅「昭和通り口」に隣接する一段下がった公園が有る。昔の水路後だそうだ東京湾から神田川を経由してこの水路に入り物資を運んだそうだ、今尚その碑が存在することに感動する。

　　

【添削】

　　　

●佐久間橋水路の跡や散紅葉　　　塾長

ハマーズライブ（友の妻）

●友の妻美しきこと秋深し　　　雁宕

　前作の続きであるが、バンドのスローテンポに合わせて友人の妻と踊った着物でダンスとは失礼であったが友人は心良く快諾してくれた。

　　

【添削】

　　　

●秋深し着物のダンス美しき　　塾長

ハマーズライブ（六本木ケントス）

●枯葉舞い時代が戻る歌がある　　雁宕

　28日は午後1時から仕事仲間が結成するバンドのライブを聞きに行った。年1度の催しだが昔の良き時代に戻ることが出来た。

　　　

【添削】

　　　

●枯葉舞ふあの歌に会いにゆこうか　　塾長

聖橋（お茶の水）

　　　
●葉が染まり川面に映る聖橋　　　雁宕
　　　
　仕事でお茶の水に出向いた、何人かの人が同じ場所からカメラを向けていた良い被写体は感動を与える、都心も捨てた物ではない。
　　
【添削】
　　
●聖橋みずに映して冬紅葉　　塾長

武田神社（甲府）

●信玄の納めし土地の燃える葉よ　　　雁宕

HS会で武田神社に参拝した、現代もそうであるが武士の士気が勝敗を決する。

　　　

　　　　

　　　　　

　　　　

　　　　

　　　　　　

　　　　　　　

　　　　　

【添削】

　　　

●信玄の治めし河川冬紅葉　　塾長

諏訪大社(HS会)

●ゆう姫の心を残す紅葉かな　　　雁宕

　　　

●由布姫と手を携えて紅葉舞う　　　石本

　　　

　11/21～22日はHS会7名で八ヶ岳山荘に泊まって武田神社、諏訪大社を参拝した。大社の参道の隅に見落としがちな真っ赤なもみじが迎えてくれた。

　　

【添削】

　　

●由布姫は紅葉になりて竜田姫　　　塾長

セントラルパーク（NY)

●いつの日か娘に愛に秋の日よ　　　雁宕

　三世の友人が9月にニューヨークのセントラルパークへ奥さんと行ったそうだ、娘が暮らすNYへ飛んで行きたい。

　　

【添削】

　　

●小春日の娘のセントラルパークかな　塾長

松茸ご飯

●松茸の旬の香りが部屋に満つ　　　雁宕

　丸実屋の松茸ごはんの素で炊いたごはんを頂いた、秋刀魚の塩焼きと食した。

　　

【添削】

　　

●松茸のごはんの素や冬ぬくし　　塾長

紅葉（テイクワンC/C)

●紅葉でも色とりどりに燃えにけり　　　雁宕

　ゴルフ場内の紅葉を鑑賞する、赤・黄・緑の調和が素晴らしかった。

　　　

【添削】

　　　

●目に黄葉いろは紅葉のゴルフかな　　塾長

　　　

友人の日野昌二君から句会で特選になった句を

頂いたので下記に披露致します。（時期不詳）

　　　　

●鳴き鳴きて　鈴虫闇を 深めけり　高穂

テイクワンC/C(都留)

●天高く届けよ白球富士の山　　　雁宕
　　　
　同期会2日目に大月の近くでゴルフを楽しむ、天候にも恵まれ霊峰富士を仰ぐことが出来た。
　　
【添削】
　　
●ティーショット冠雪富士を目の当たり　塾長

同期会（山中湖）

●紅葉燃え集まり友の笑顔かな　　雁宕

　15日～16日に会社に同期入社(昭和43年）した仲間16名（内、女性1名)で山中湖にある、会社の保養所に一泊して都留にあるゴルフ場でプレーした。皆の元気な顔を確認出来、最良の日であった。

　　

【添削】

　　　

●冬紅葉同期入社の笑顔かな　　塾長

秋葉原ダイビル（なんの木）

●天空のビルより仰ぎ冬の街　　　雁宕

　会社から歩いて10分に、昔勤めた会社(30階建て)のビルがある、その最上階で食事をした。

写真は土浦方面を眺めた。

　　

【添削】

　　

●冬麗のビルの眺めや筑波山　　塾長

色ずく銀杏（新大平下）

●鮮やかに色ずく並木冬間近か　　雁宕

　前作の延長である、未だ見ごろの紅葉まで1週間早いそうだ、何度も訪れる工場であるが四季を通じて撮影を試みたい場所である。

　　

【添削】

　　　

●鮮やかな銀杏黄葉の並木かな　　塾長

銀杏並木（新大平下）

●駅前に銀杏並木が誇る秋　　雁宕

　仕事で東武日光線の新大平下で下車して、家電品を作る工場を訪問する。秋雨に濡れた銀杏並木が迎えてくれた。

　　

【添削】

　　　

●駅前の銀杏紅葉の誇りけり　塾長

甥が逝く(享年31歳）

●夏が過ぎ何故急ぐ死甥が逝く　　　雁宕

　昨夜、訃報を聞く数年前に義弟が自殺した、その息子（甥）が後を追うように9月に他界したと聞き遣る瀬無い気持ちである。訃報を聞くと写真のローソクに火を点けて冥福を祈るようにしている。

それにしても、中国人のファミリー愛には頭が下がる。

　　

【添削】

　　　

●三十一歳の甥の訃報や鶴来る　　塾長

　　　　　　　　 　　　

＊ 私事ですのでブログ掲載を止めようかと思いましたが、塾長の励ましに感謝します。前に山口県熊毛町でナベ鶴を観察した

事を思い出します。その時、泊まった俳人である女将の言葉が俳句を始めるきっかけになりました。

神田明神（立ち食いそば）

●明神の天そば食し秋の夜　　　雁宕

　お茶の水で昔世話になった人と飲む、帰りにお茶の水駅近くの明神そば屋で天ぷらそばを食べて帰る。

この店は見てる前で大きな天ぷらを揚げて食べさせてくれる。立ち食いそば処では日本一と思っている。写真は少し食べてから撮影に気が付いた。

　　

【添削】

　　　

●神田明神の天麩羅蕎麦や暮の秋　塾長

連続殺人事件（鳥取）

●砂丘泣く男を殺し秋寒し　　雁宕

　島根・鳥取と山陰で大きな殺人事件が報道されている。多くの友人が育った地に悲しみも倍増する。

　　

【添削】

　　　

●鳴き砂の殺人事件秋の果　　塾長

　　

●風紋の殺人事件秋の果　　塾長

金物屋（成増北口商店街）

●立冬に匠の世界の金物屋　　　雁宕

　スポーツクラブに通う途中に金物屋がある、久し振りに主人が砥石を研いていた。最近は刃物を研ぐ道具が開発されて、このような店も苦しいそうだ。

　　　

【添削】

　　　

●立冬や砥石を磨く金物屋　　塾長

むさし乃（神立）

●木枯らしにティーシャツ羽織りビール注ぐ　　　　雁宕

　数日前に冬一番の木枯らしが吹いた、常磐線の土浦の先に有る神立駅近くの焼き鳥屋で飲む。

マスターから名前入りのティーシャツをプレゼントされ喜ぶ後輩が生ビールを上手くタンクから注いだ。

　　

【添削】

　　　

●木枯や店名入りのシャツを着て　　塾長

むさし乃（神立）

●秋の夜に赤提灯のもつ鍋か　　　雁宕

　5日はHS会会長と行きつけの焼き鳥屋で現役の会員と飲む。

定番のコースを食べるが、マスターのすすめでもつ鍋を食す、美味しかった。

　　

【添削】

　　　

●もつ鍋の赤提灯や秋深し　　塾長

お土産（シンガポール）

●お土産にビーフをもらい寒さ飛ぶ　　雁宕

　先週、シンガポールへ出張した友人からお土産に乾燥ビーフを頂く、熱湯に5～10分浸して食すそうだ。肉の好きな自分には最高のお土産である。

　　

【添削】

　　　

●お土産は乾燥ビーフ秋の雪　　塾長

お茶の水（日販ビル3階）

●瀬が近い新年会の米子かな　　　雁宕

●綻びに身体が変わり冬が来る　　雁宕

　今日(11/4)は現役の本部長クラスの方と懇親会を行った、島根（勤務地は米子）に住む塾長にいつ会いに行くか話題になった。帰りがけ友人から肩の腕の所が綻んでいたのを指摘される。スマートになったと思っていたが、運動の効果か筋肉が付いたようだ。

　　

【添削】

　　　

●筋肉は肩の辺りや冬近し　　塾長

新築マンション（成増）

●山影に寄り添う人の擬宝珠（ギボウシ）か　　　雁宕

　最近出来たマンションの庭園の小高い丘に咲いていた。春から夏にかけて咲く花だそうだが植樹の時期を間違えて、秋に咲いていた。

　　

【添削】

　　　

●花擬宝珠小高い丘の返り花　　塾長

黍団子（キビダンゴ）

　　　
●　秋深し友と語らふ黍団子　　　栄吉

　　　　　

●　黍団子友と携え秋夜道　　　　雁宕

　　　

　10/30日に友と飲む、その時俳句を作った情景を聞く。友達数人で会って帰りにお土産の黍団子を買って帰ったそうだ微笑ましい限りである。

　　

【添削】

　　　

●黍団子提げて旅路や星月夜　　塾長

出産祝い

●出産の朗報を受け祈る秋 雁宕

11/1日に前に一緒に仕事をした、女子社員から初めての出産報告があった。
「3410gの大きな女の子を出産しました。出産予定日を一週間超過し、丸２日がかりの出産でしたが母子共に元気です」 自分にもこのような娘がいたらなと夢を抱く。

　　

【添削】

　　　

●出産の朗報ありて神迎　　塾長

沈まぬ太陽（日比谷スカラ座）

●日比谷にて夕焼けを受け明日思う　　　　雁宕

　今日(29日）は会社の休みを利用して渡辺謙主演の「沈まぬ太陽」の映画を鑑賞する、原作山崎豊子の本は読んだが、3時間半での描写は難しい。しかし、仲代達也・丹波哲郎・三船敏郎・高倉健に匹敵する俳優が現れたと実感する。

　　

【添削】

　　　

●日比谷の映画館の列秋夕焼　　塾長

　　

●長蛇の列日比谷スカラ座秋夕焼　　塾長

日本ビル（9階）

●秋雨にピースピースで盛り上がる　　　雁宕

　日本ビルのセントラルグリルでの飲み会の帰りに三人連れの娘さんに会う、撮影のお願いに快諾して頂いた。明るい方々であった。

　　

【添削】

　　　

●三人の娘のピース秋の雨　　塾長

日本ビル（9階）

●秋の夜に未来思考に花が咲く　　　雁宕

　28日は夕方、昔世話になった方から飲み会のお誘いを受け、急遽日本ビルに足を向けた。

環境問題に関係したシミュレーションソフトの紹介を受ける。

　　

【添削】

　　　

●環境の未来話や秋の夜　　塾長

近くの被写体（成増）

●花々も秋雨負かす晴れ着かな　　　雁宕

　近くを散歩していたら、勉強不足で名前を知らない花が自分の姿を誇らしげに披露していた。

　　

【添削】

　　

●秋草の雨にも負けぬ姿かな　　塾長

秋桜（コスモス）

●秋桜が微笑みかけて咲き誇る　　　雁宕

　会社に行く途中道端にコスモスが咲いていた、行ってらっしゃいと微笑みかけてくれた。

　　

【添削】

　　

●コスモスや微笑み返し送りくれ　　塾長

秋葉原（とら八）

●寒さ増し左舷の月に乾杯す　　　雁宕

今日(23日）は東大の教授が秋葉原に訪ねて来て頂いた。又、一緒に仕事が出来そうで楽しい夜であった。

　　

【添削】

　　　　

●かざし見る左舷の月やそぞろ寒　　塾長

押し絵（大地）

●紅葉を押し絵に見ると気が晴れる　　　雁宕

　新橋の割烹料理屋「大地」のママが押し絵を作っている、お店に飾ってある絵を見て今年は紅葉を見に行けなかったがその気分を味わうことが出来た。

　　

【添削】

　　

思い出は紅葉且つ散るいろは坂　　塾長

野球部OB会（紫C.C)

●秋空に消える白球呼び戻す　　　雁宕

　21日は昭和43年に入社した会社の野球部のOBコンペに参加した、パーティはJR柏駅近くの居酒屋で表彰式を行い盛り上がった。

　　

【添削】

　　

●秋高しゴルフボールの行方かな　　塾長

記念品（60周年）

●酔神と秋の夜長の帰路につく　　　　雁宕

　　　

●お土産の焼酎で酔う秋の夜　　石本

　記念パーティの後、お菓子と酔神の焼酎のボトルをお土産に頂く、気の利いたパーティであった。

　　

【添削】

　　　

●焼酎のボトル夜長の家路かな　　塾長

水尾流家元（百点60周年）

●秋の日に舞踏家舞いし祝の宴　　　雁宕

　　　

●家元の踊りが魅せた秋の宴　　石本

　雲一つ無い秋日和に、半蔵門のホテルで催された祝宴に参加した、舞踏家の舞が記念の日に華を添えた。

　　　　

【添削】

　　　　　

●柿の秋日本舞踊の半蔵門　　塾長

百点60周年記念パーティ（半蔵門）

●秋の夜に還暦迎え百の宴　　　雁宕

●夕月に百の繁栄祝う酒　　　石本

　　　

15日は春日で店を構える割烹「百点」の二代に渡る60周年記念パーティが行われた。

　　

【添削】

　　　

●割烹の「百点」二代秋日和　　塾長

日本ビル（セントラルグリ）

●校名が変わりし後の秋の夜　　　雁宕

　今日(10/14)は大学時代の同窓会の事前打ち合わせを行った、千葉の蘇我から友達が来てくれ場が盛り上がった。校名が武蔵工業大学から東都ＸＸＸに変わったそうだ。

　　

【添削】

　　

●大学の同窓会や秋惜しむ　　塾長

錦鯉（板橋区の公園）

●落ち葉浮く餌を求める錦鯉　　　雁宕

　数日前にブリリアントターコイズ（熱帯魚ディスカス）の餌を買いに徒歩で40分の専門店に出かけた、途中の公園で撮影した。

　　

【添削】

　　

●錦鯉の口開け突く落葉かな　　塾長

荒川の土手

●すすき揺れ頬撫でる風河川敷き　　　雁宕

　ほど良い風が頬を撫でて通り過ぎて行く、野球・テニス・釣りをする人、家族ずれで秋を楽しむ人それぞれ微笑ましい限りである。

　　

【添削】

　　　

●河川敷は銀色となし芒かな　　塾長